燃費を良くする手段
燃費を良くする手段 |
燃費を良くする為の手段と方向性を
もう一度考え直してみましょう
燃費を良くする手段
いきなりこんな見出しを付けて、今さら何を言い出すんだ?と思っている方もいるかもしれません。
このサイトでは燃費が良くなる運転法を中心に紹介していますが、それ以外にどんな方法があるのでしょうか。またそれは有効なのでしょうか?
それを考えていきたいと思います。
でもその前に、車の燃費についてもう少し知識を深めていきましょう。
そうする事で、おのずと答えが見えてくると思います。
燃費を左右する要素と比較方法
まず、車の燃費はどのように決まってくるのかを考えてみましょう。
入門編でも書きましたが、車の燃費は非常にたくさんの要素が複雑に関係しあって決まります。
車はその方法ハイブリッドの仕事
たとえ同じ車であっても、気温・乗車人数・荷物の重さ・一回の走行距離・混雑状況・道路の勾配・アクセルの踏み方・加速の回数・停止の回数・アイドリングの時間・ブレーキの踏み方・エアコン・電気の使用量・タイヤ空気圧・ドライバーの気分・靴底の厚さ・・・・などなど非常に多くの要素があり、言い出したらキリがありません。
言い換えれば、これだけの条件を揃えないと、同じ燃費になるのは難しい事になります。
したがって、燃費の比較テストをする時は、これらの条件をできる限り揃えなければなりません。
よく「同じコースを同じ時間帯に同じドライバーが同じように運転する」という方法が使われるのは、上記の条件が� ��常に近くなる為、燃費だけを容易に比較することができるからです。
もし車に何らかの手を加えた結果、「前より燃費が良く(又は悪く)なったぞ」と感じた時は、上記の条件がどれだけ近かったかを確認し、本当に手を加えた結果として燃費が変化したのか、もう一度考えてみてください。
自動車メーカーの燃費向上対策
次に、今の自動車はどのような燃費対策がされているのでしょうか。
環境を守ろうという意識が強まっている今、自動車メーカーはたとえ0.1km/Lでも燃費が良くなるよう、実に様々な方法で燃費向上対策に取り組んでいます。
・ポンピングロスを低減するリーンバーンや筒内直接噴射エンジン
・減速時に無駄に捨てていたエネルギーを再利用するハイブリッドシステム
・スロットルバルブを無くしてしまったバルブトロニックエンジン
・多数のセンサを使いECUで厳密に計算された空燃比制御
・安定して確実な点火をするためのダイレクトイグニッション
・グリップと耐久性、コストを考えつつ転がり抵抗を減らしたタイヤ
・剛性や衝突安全性を確保しつつ、徹� �的に軽量化されたボディ
・伝達ロスを抑え、燃費に最適なギヤ比を保つCVT
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他にはエンジンのコンパクト化、ロックアップ機構、ツインプラグ、大量EGR、パワステの電動化、など、挙げていけばキリがありません。
これらは自動車メーカが巨額の研究資金を使い、エンジニアが必死になって数え切れないほどの実験、試作を繰り返し、やっと実用化された技術なのです。
10年前に比べると、衝突安全性の確保や装備の充実によってどんどん大きく重くなってしまった今の自動車ですが、燃費がほとんど悪化していないのはこれらの努力の成果なのです。
パワーアップと燃費向上
ここで、車に何らかの改造を行い、性能を上げる事を考えてみます。
まずエンジン出力をアップする方法。これは比較的簡単で、レースの世界では当たり前に行われています。
要はエンジンにより多くの空気と燃料を送り込んでやれば良いわけです。
その為には、排気量アップ、エンジンの高回転化、加給器の導入、加給圧アップ、吸排気効率のアップ等の方法があり、それを目的とした部品が多数売られ、チューニングショップ等で取り付ける事ができます。
しかし燃費を上げようとするとそう簡単にはいきません。
燃費を上げるという事は、一定の燃料からより多くのエネルギーを取り出さなければなりません。しかし、一定の燃料から取り出せるエネルギーには限界がある上� ��、今の車は純正状態でかなり高度な燃費対策がされていますから、今以上に燃焼効率を上げるのは並大抵のことでは不可能でしょう。
今の車の燃費をこれ以上良くするには、快適性を犠牲にして軽量化したり、最高出力を下げて燃費重視のエンジン特性にするなど、何らかのリスクを伴うような改造をするしかありません。
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燃費向上グッズ
燃費を良くするといえば、まず思い付くのは燃費グッズではないでしょうか。
大型自動車用品店やネット上では、「○○に付けるだけで燃焼効率を改善!パワーアップ、燃費向上10〜30%、排気ガスもクリーン!」・・など、夢のような効果のグッズが沢山売られています。グッズの能書きや使用者の絶賛の声を読んでいると、ついつい自分も欲しくなってしまいます。
しかし、よく考えてみてください。
今の自動車は上で書いたように、たった0.1km/Lでも燃費を良くする為に、とてつもない開発費を注ぎ込んで作られています。それも非常に高度な技術とノウハウを使ってです。
そんな車に、素人でも簡単に付けられる燃費グッズをポンと付けて、果たして燃費が良くなるでしょうか?
� �百歩譲って、本当に燃費が10%良くなるグッズがあったとしましょう。
そうなると、もう自動車メーカーがほっておく訳がありません。各メーカーが競って実用化に向けて研究し、純正部品として採用されるでしょう。
もしそうなれば、燃費グッズメーカーは今までと比較にならない程の利益を得ることができます。
たとえ特許を取得して独占権を主張したとしても、燃費グッズメーカーごと買い取るなど、どんな手段を使ってでも純正採用に持って行くはずです。
しかし現実は、どんなに効果があると騒がれているグッズでも、自動車メーカーが純正採用したものは見た事がありません。
それは何故なのでしょう?
自動車メーカーが燃費グッズの存在を知らないのでしょうか?
それとも燃費グッズメーカー� ��純正採用される事を拒んでいるのでしょうか?
巨額の利益が得られ、ノーベル賞も間違いないぐらいの発明なのに?
という訳で、もう答えは分かりますよね。
広告で謳われているような効果が無いからです。
最後に、燃費グッズが大好きな方もおられると思いますので少しフォローを。
純正採用された燃費グッズが無いと書きましたが、今でも燃費グッズは次から次へと作られています。中には確実に効果があるものも出てくるかもしれませんし、自動車メーカーが純正採用するようなものが現れないとは言い切れません。
今後、もし自動車メーカーが純正採用するようなものが出てきたならば、私は喜んで買いに走るでしょう。それだけは断言しておきたいと思います。
私たちにできること
以上の事を踏まえて、燃費を良くするために私たちができる事は、
(1)自分の車の使い方を振り返り、もう一度よく考える。
(2)日常のメンテナンスを怠らない。
(3)燃費走行法を学び、燃費走行を心がける。
(4)正しい情報だけを「選んで」学び、正しい判断力を身に付ける。
特に(4)はかなり重要かもしれません。
インターネットが普及し、誰でも簡単に情報発信ができる今は、間違った情報だけでなく、金儲け目的の商法、詐欺的商法などもどんどん飛び込んできます。
雑誌や広告の謳い文句を鵜呑みにせず、正しい情報だけを見極め、判断する力は絶対に身に付けておきましょう。
あと、これだけは忘れてほしくないのが、「常に車に愛着を持ち、� �しんで運転する」という事です。
燃費を良くしたいが為に、あれもダメ、これもダメと自分で足枷を増やしてしまっては、楽しいはずのカーライフがストレスの元になってしまいます。
「好きこそ物の上手なれ」まさにこれですよ!
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