2012年5月2日水曜日

ポルシェ専門店 日之出モータース


第13回 タイヤ、ホイールについて

2010/10/01

タイヤについて
ポルシェオーナーの皆さんは、タイヤ選びをどうされてますか?
別に何でも良い方、ショップにおまかせの方、とにかくグリップ力重視の方、ポルシェ承認Nタイヤじゃないとダメだとおっしゃる方等、いろいろだと思います。

実は、数ある消耗品の中で、タイヤ選びが最も重要です。車の使用用途や、サスペンションやホイールとのマッチングを考えて、選ばなくてはなりません。

では、どのようにタイヤを選べば良いのか?
そこで、まず候補に挙がるのが、ポルシェ承認Nタイヤです。

しかし私自信、Nタイヤが絶対だとは考えていません。
確かに、NタイヤはRRの特性を考慮して作られており、乗り心地、ロードノイズ、グリップ力、耐久性等のバランスが取れた素晴らしいタイヤで、普段の街乗りから高速走行、たまのワインディングまでこなすお利口さん!?

ただし、お利口さんゆえに無難で特徴がなく、ハードに走られる方には絶対的なグリップ力が足りませんし、何といっても価格が通常のタイヤに比べて、かなり高くなってしまいます。

だって、Nタイヤにこだわっていたら、サーキット走行はもちろん、ワインディングでも不満は出てくるでしょう。

それなら大枚をはたいて、わざわざNタイヤを履かなくても、安価で良いタイヤはたくさんあります。

タイヤを選ばれる時は、車の使用用途を明確にし、街乗り重視なのか?高速重視なのか?グリップ力� ��視なのか?

耐久性とのバランスも考えて、カタログを参考にしたり、ショップに相談されてみてはいかがでしょうか。
ただし、的確なアドバイスがもらえない場合は、Nタイヤが無難でしょうけど・・・?

タイヤのメンテナンス

エンジンやブレーキ、サスペンションには気を使っているが、タイヤに関しては無頓着な方が多いのも現実です。タイヤのメンテナンスってされてますか?

もちろん日々の点検(亀裂や磨耗の点検)も大切ですが、少なくても月に1度は空気圧の調整をしていただきたい。

ちなみに私は、毎週走りに行く前に必ずやってますし、グローブボックスにはエアゲージが常に入っています。
実際にはかなりシビアで、気温や天候にも左右されるため、現地で再度調整したりもします。

そこで簡単なタイヤ空気圧調整の基礎知識

一般的に街乗りだと、前後ともに冷間で2.2?2.5kgf/c?の範囲で、好みに応じて設定して下さい。
空気圧が高くなれば、グリップ力は増すが乗り心地は悪くなり、車の動きや滑り出しがシャープになります。
逆に空気圧が低くなれば、乗り心地は良くなるが、動きがだるくなり、滑り出しもマイルドになります。
この辺りを考慮して、前後で空気圧を意図的に変えてみたりすると、自分好みのハンドリングが見つかるかもしれません。

例えば、街乗りだと前後とも2.3kgf/c?、高速だと前後とも2.5kgf/c?、ワインディングだと前2.1kgf/c?で、後2.3kgf/c?という具合に自分なりのセッティングをみつければ、より楽しいポルシェライフをおくれると思います。


ショックビルダー

ちなみに、サーキット走行ではフロント、リアとも1.7?1.9kgf/c?まで下げ、温間時に2.3kgf/c?に調整するといったセッティングの仕方をしますが、一般道では2.0kgf/c?以下に下げることはしないで下さい。

最悪はバーストしたり、リムからタイヤが外れるといったことも起きる可能性があります。

ホイールについて

ポルシェの純正品ホイールは、デザインが良く、強度があり、しかも軽量に出来上がっています。
ですから、社外品ホイールに交換される方も少なく、純正品ホイールを使用している方が多いのが現状です。

しかも、高価な社外品ホイールから純正ホイールに戻したいとおっしゃる方があとを絶ちません。
実際ネットオークションでも、かなりの高値で取り引きされているようです。

今まで、911/930/964/993の各モデルに純正品も含め、数々の社外品ホイールを組み合せてきましたが、オリジナルのハンドリングを好まれるのであれば、911/930Turbo/964は16インチ、964Turbo/993は17インチがベストマッチのようです。

しかし、使用用途がワインディングだったり、サーキット走行をされる場合には、911/930Turbo/964は17インチ、964Turbo/993は18インチにインチアップされることをおすすめしています。

いずれも軽快感は減少しますが、タイヤサイズの充実と絶対的なグリップ力のアップで、安定したコーナリングが可能になります。

この辺りのマッチングも各ショップの腕の見せ所!
アドバイスを参考にしていただいて、自分の乗り方にあったタイヤとホイールを選んでいただきたいと思います。

神奈川店 村上
個人のHPを公開中です。もし良かったらご覧下さい。

2006/01/10UP

第11回 サスペンションについて(2)

2010/10/01

・89?97 964/993モデル

コイルスプリングへの変更

20年以上トーションバーに拘り続けた911モデルですが、89年に発表された964モデルからついにコイルスプリングを使用したセミトレーディング式を採用しました。
やっぱ限界だったんでしょう!少しだけ現代風の乗り味に変わり感動した記憶があります。

その後、94年に発表された993モデルではマルチリンクが採用されました。
その結果、かなり現代風の乗り味になり、感動よりも何か違うな?って感じが大きかったです。
でも勝手なもので、今となっては古き良き乗り味が残る素晴らしい足廻りだと感じてますが・・・(笑)

純正ショックにはボーゲやモンローが採用され、スポーツ性能と乗り心地の両立を現実化しました。
でもなぜにビルシュタインじゃなかったの?未だに不思議です。

現在、964/993は生産から10年以上が経ちショックの劣化がすすんでいる車が多くなっています。
ショックが劣化してくるとスプリングだけの動きとなり、路面の細かなギャップではフワフワし、大きなギャップやうねりでは突き上げが大きくなったり、ハンドルが取られるようになります。


車のブレーキは失敗しない理由

また高速でのレーンチェンジでも落ち着きがなくなり不安定になります。
その上964/993も乗り心地と実用性を優先した結果、かなり高い車高設定になっているので、劣化した足廻りで高速を飛ばすとめちゃ恐いです。

そこで964/993をスポーツカーとして復活させるための方法!

それはショックとローダウンスプリング(3?4cmダウン)への交換が特効薬です。
実際にスポーツ走行を最優先したRSやスポーツシャシーモデルでは、ローダウンスプリングが採用されております。

964/993は各メーカーから各種のショックが発売されておりますが、
使用目的にあったショックを選択しないと、硬すぎたり柔らかすぎたり満足のいく仕上りにならなくなってしまいます。

そこで使用目的に応じたショック選びを簡単に案内させていただきます。

・町乗りメインで、高速安定性を上げたい方  
ビルシュタインとH&Rやアイバッハのスプリングとの組み合わせがおすすめです。
しかも車高を3cm程度低く設定するのがベストです。
乗り心地を犠牲にせずにしっかりしたオールマイティな足廻りに仕上ります。

また良く走られるコースに応じて、アライメント設定で直進安定性重視にもコーナリング重視にも対応することができます。
細かいギャップは若干拾ってしまいますが、加速時やフルブレーキ時のふら付きが
解消され安定したハンドリングになります。
路面の大きなうねりを拾った場合でも、突き上げ感や振られ感が減少されます。
やっぱり機能面、コスト面などトータルではこれが一番でしょう。

・ワインディングメインで、たまにサーキットを走られたい方
ビルシュタインをベースとしたH&RキットやBPSキット等がおすすめです
若干のゴツゴツ感がありますが、ワインディングでの切り返し等でも安心してアクセルが踏めるようになります。
ギャップに対しての追従性も素晴らしく、ほど良くストロークします。

ハンドルを切った初期はゆっくりとロールし、後半はグッと踏ん張るRSに近い足廻りになります。
その他にも、クワンタムやアラゴスタでストリート向けのオーダーもできるので減衰力やバネレートを
指定して自分だけの足廻りを作ることもできます。

ここまですると車は別物!めちゃくちゃ楽しくなります。

・サーキットメインで、ガンガン走りたい方
ビルシュタインはもちろんクワンタムやアラゴスタ、APR等各サーキットのコースに合わせてオーダーが可能です。
バネ下軽量化のためアルミボディのタイプや、車高の調整に対応するためにショックの全長を調整できるタイプ、
プリロードはもちろん減衰力の調整ができるタイプ等予算に応じてオーダーすることができます。

バネレートも10Kg/mm以上になり、車高も5?6cm以上低い設定になります。ストリートではギャップを避けるような走り方をしないと跳ねて、どこに飛んで行くか分からないくらい硬くなります。


トラックにキャンピングカーの配線方法

正直、食事の後に乗ると辛いです。気分が悪くなるくらい身体に悪いです!
当然ボディにも負担がかかりますので、ロールバーやストラットバーで補強するのがベストでしょう。
ナンバー付きのお車にはあまりおすすめできません。

神奈川店 村上

2005/03/16UP

第10回 サスペンションについて(1)

2010/10/01

このコーナー、長らくお休みしてましたが復活しま?す!
今後いっそうの充実を目指して!と気合十分に、今回から'おやじ'ではなく、
神奈川店の村上がうんちくを担当させていただきます。
若輩者ですが、みなさんよろしく!
その記念すべき第一弾!私の得意とするサスペンションのお話から・・・!

?89 911モデル
ポルシェがこだわり続けたトーションバーというねじり棒について
ナローから89年までの911モデルのサスペンションには、コイルスプリングの代わりに、トーションバーというねじり棒が使用されてます。

このねじり棒は、ねじれる事によってコイルスプリングと同じような働きをします。
フロントもリアもアームの付け根に取付けられ、アームが動くとねじれる構造になっており、
サスペンションとして機能します。

いつも思いますが、これ考えた人って凄いですよね!どこからこんな発想が生まれたんでしょうか?
ちなみにリアフェンダー下の大きな丸いキャップは、このトーションバーを抜くための穴です。
なんか無理矢理付けたって感じでしょ(笑)

トーションバーは、サスペンションのスペースを小さくすることが可能なため、室内やトランクの容量を大きくできるメリットがあります。

だから89年までの911では、トランクスペースが広くとれました。
確かゴルフバックが積めますっていうキャッチコピーもあったような?
964からはトランクが深くなりましたが、ゴルフバックは積めなくなっちゃいました。

逆にデメリットはというと、バネレートの選択幅が少なく車高調整も容易ではないため、
サーキット走行やレースメインだとセッティングが出しにくいということくらいです。

フロント、リア共にショックは、NAモデルはボーゲ製でターボモデルはビルシュタイン製が純正装着されております。でもNAモデルは何故ボーゲなんでしょうか?コストの問題かな?個人的な意見ですが、やっぱビルシュタインの方が良いと思うのですが・・・(笑)

トーションバーの場合、ショック自体の特性によって、車高やロール量を決定する要因が強いため、ショックが劣化してくると車高が下がったりして、車の姿勢に変化があらわれます。

たまにリアだけ車高が落ちているポルシェがありますが、こんなものだと思っている方も少なくありません。当然、直進安定性が悪くなったり、ブレーキでの安定した挙動が保てなくなります 。
これではスポーツカーとして楽しめませんよ!すぐにでもショック交換されることをおすすめします。


オーナー自身のドライビングスタイルに応じてショックを選ぶことが大切です。
慎重に選ばないと後で後悔することになりますので、お気軽にショップにご相談下さい。
やっぱ足廻りがびしっと決まると最高ですからね!

・町乗りメインで、ワインディングや高速での安定性を上げたい方 ビルシュタイン(ヘビーデューティセッティング)を推奨してます。これかなりの優れ物で、純正品の代替品だと思って下さい。ほんとオールマイティな特性で、乗り心地を犠牲にせずなかなかスポーツできます。

・ワインディングメインで、たまにサーキットを走られたい方 ビルシュタイン(レースセッティング)をおすすめしております。名称はレースセッティングって大げさですが、驚くほど硬くありません。意外とマイルドで町乗りにも十分使用できます。

ワインディングでの切り返し等でも安心してアクセルが踏めるようになります。
これぞスーパーストリート仕様!って勝手に言ってるんですが、バッチリ楽しめます。ついでにトーションバーも太く硬いタイプに交換すれば、ロール量も抑えることができ、もっともっとハードに走れます。これぞ玄人仕様!なかなかいけます。

・サーキットメインで、ガンガン走りたい方 そして極めつけ!サーキットメインで考える場合、トーションバーを殺してコイルオーバー(通常のストラットタイプ)にする方法もあります。
トーションバーを生かした方向ですすめるのか殺してしまうのか、使用目的に応じた選択が必要になります。ポルシェ本来の味を楽しむのならトーションバー、タイムに拘るのならコイルオーバーをおすすめします。

トーションバーを生かした場合、ビルシュタインやクワンタム、アラゴスタ等、ショックの全長や減衰力を各サーキットのコースに合わせてオーダーすることができます。

もちろんトーションバーも太く硬いタイプに交換する方がベストです。ただし、トーションバーにはコイルスプリングのように細かいレート設定がないのと車高調整が簡単にできないのが難点です。

一方、コイルオーバーの場合もクワンタムやアラゴスタ、ディード等、各サーキットのコースに合わせて細かいセッティングが可能で、� �イルスプリングの交換も比較的簡単です。

しかし、路面からの衝撃がボディのストラットに集中するため、クラックが入る可能性があります。
クラック入ったら洒落になんないですからね!
コイルオーバーにする場合は、ストラット部分をロールバー等で補強する必要があります。
 

どちらも一長一短がありますので、最終的に何を目指しているのか目的を決めた上で選択させれるのが良いと思ます。

神奈川店 店長 村上

2005/03/16UP  



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